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奄美大島レポ③「打田原のマシュ」後世に伝えたい~昔ながらの塩作り

公開済み:2018-12-22
カテゴリー:
  1. レポート
  2. 奄美大島レポ

奄美大島へ来た目的の1つには、塩作りの体験がしたいという思いもありました。

打田原(うったばる)の「マシュ(塩)やどぅり(小屋)」にて
昔ながらの手作りの天然塩を体験をさせていただきました

打田原の美しいビーチです

こちらを運営されているのは、和田昭穂先生

やどぅりにて、昼食にうどんもいただきました!

なぜ、先生とお呼びするかは後ほど記載いたしますね

こちらの体験場は、「エメラルドブルーの海と天然の塩づくり体験」という名称で
2007年に「一集落1ブランド」に認定され、打田原集落の方々で運営されており…

和田先生は、打田原集落会事業部代表として体験場の広報と運営を手掛けておられる方です。

前回のレポート①につきましても↓こちらの和田先生よりお話を伺いました

https://okarabo.com/archives/384

御年は88歳になられ「米寿です」とつやつやの笑顔でおっしゃいました。

つやつやの笑顔です^^

さて塩作りに関してですが

こちらも奄美パークより

海水は目の前の打田原の海水を汲み上げて使います

こちらで体験させていただきます

打田原の美しい砂を活かしたいとのことで

砂を使い、そのまま海水をろ過する装置を利用します

おおよそとしては

①穴を掘り

②井戸を打ち込みます

③井戸に海水を引き入れるように穴を開け

④フィルターを入れると、海水が井戸の中へ入ります

⑤それをポンプで汲み上げるのですが

この時点ではまだ、塵や埃が含まれたままの海水です

それをろ過するためには…?

⑥汲み上げた海水をつぎ足しながら、火にかけます

小屋の中はとても暑いです

⑦するとカルシウムが結晶する前に、塵や埃を含んだ不純物は重くなり釜の底へ沈みます

⑧その後、純度の高いカルシウムが浮いてくるので、除去します

手入れをします

その後の濃度加減の様子を見ながら

ある一定の濃度になると、塩が結晶し始めます

⑨塩は一度結晶したら水には流れないので、それを汲み上げます

結晶です

⑩冷めたらふるいにかけ、完成です

また

打田原のマシュは、空気中の水分を吸ってしまうマグネシウムを減らすことにより

サラサラの質感を持った、まろやかな自然海塩となります

こちらは小さいパッケージ

触れた時に、少し湿気を含んだような塩は

マグネシウム(にがり)成分を多く含んでいるためです

成分にも和田先生のこだわりが見られ

マグネシウムとカルシウムは過剰摂取にならず

人間が分解できる範囲内にと一部精製をしております

裏面です

では、分離したマグネシウム(にがり)成分は一体どうしているのでしょう?

なんと、入浴剤として販売されております!

コチラからFAXで注文が可能です

ヨーロッパでは「タラソテラピー」と呼ばれる海洋療法の一環として
海水を用いた入浴療法もありますが

まさにそれと同様といえるでしょう

1日中炊いています
根気のいる仕事です

入浴剤に関しての成分、効果効能のお話は

ご興味のある方には私のお講座の時にでも、またお話できればと思います

日によって、海水の濃度が異なるため

釜はなんと2年しか持たないそうです

とても雰囲気のある平窯

毎日長い時間炊いていることを考えると、うなずけます

和田先生は長年教職についておられたため

大変お話がわかりやすく、また大変博識でおられる

このように日々、塩のお話のみならず奄美の歴史や島のお話もして下さる

まさに天職とはこのことだなと、心から思います

和田先生のお話は、拝聴する価値があります

そんな先生に恐れながら「健康ご長寿の秘訣は?」とお伺いしました

すると

食べ物に気を気を配ること

睡眠をしっかりとること

適度な運動をすること

そして

思想を持つこと

自分でできることはなるべく自分でやる、自給自足を心がけること

常に向上心を以て、新しいことに臨むこと

打田原のマシュでおにぎりを…とても美味しい

その「思想」があれば

おのずと身体も動き、頭も働き、ストレスなく毎日を過ごせるでしょう?と…

先生のご自宅のお庭に生えてきたという「野良ドラゴンフルーツ」笑

塩のみならず、生活や人生についても

色々なお話を聞かせていただきました

塩は神聖なものとされていた日本の文化

まだ神が多く存在するであろう、奄美の地

ここには塩の神様が宿っているに違いない…

もう十数年も同じカラスが小屋に遊びに来ると言います

まさに自然の恵み

キラキラとした美しい塩作りを

皆さんも是非、体験して下さい!

和田先生、ありがとうございました!

参考:
マシュやどぅり~打田原~
あまみっけ

笠利町wikipedia

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